大きなお世話


読み進めていくと、そのページにあった音楽や音がするデジタル書籍発売だそうです。
そんなものいる?
小説にしろ音楽にしろ、作品は世に出たらそこからは買った人のものだと思うんですよ。それをどう解釈しようがそこから何を連想しようが勝手でしょ。特に小説ってのは、文章だけで構成されているからこそ、そこに読み手が想像する間みたいなものがあってそこを楽しむ物なんじゃないかと思うんですね。
どうしてマンガじゃなく小説を読むのか。映画じゃなく小説を選ぶのか。
それはやっぱり登場人物の容姿や雰囲気や、街の背景や匂いやソコにある音楽やらなんやら全てを、読み手が漠然とでも脳内で構成して楽しむことが出来るからじゃないかと思うんです。
だから私は活字を読んでるときに音なんかいらない。
たとえ「鯨が鳴いている」って文章の時に流れる鯨の声であったとしても邪魔です。
こんなもの、本当に買う人がいるのかなぁ。
しかも、これを作って売る会社を立ち上げたのって作家なんですよね。
出版社だっていうならわかる、だってそれはビジネスだから。
でも作家なのよね・・。
なんか信じられない。あなた達は、自分の文章で読み手が想像する世界を否定するんですか?と聞いてみたいです。
ま、これに関わってる作家誰も好きではないからいいんですけど。


私は装丁含めて本が好きだし素敵だと思うからデジタルで小説は読まないけど、これからそうなって行くっていうのは仕方ないような気はします。
でも「本を読む」っていうエンタメは廃れないで欲しい。
そうじゃないと、どんどん日本語が簡略化されて廃れてしまうような気がします。
ケイタイ小説の文章は酷いもんですよ。
でも、あの人達はそれもよしとしているのかなぁ。
くどいけど、なにも作家が自ら会社立ち上げてまでやらなきゃいけないようなことか?としか思えません。
自分の好きな作家が関わってなくて本当によかった。