久しぶり


ずっと気になっていて、でももう顔を見るのが怖くて、箱に入れたまま供養に出そうと思っていた納戸の市松人形を出しました。
25年しまったままでした。
ここ数年、とても気になっていて、でもなかなか出せなくて、人形供養を実家近くのお寺でやっていることを知ってからはもう居てもたってもいられなくなっていた人形です。
いただいた時、とても可愛かったことを覚えていました。
だからこそ、うっかりしまい込んでしまったことをずっと申し訳なく思ってました。

雛人形を飾りながらまたそれを口にしたら、旦那が「じゃ出そう」と。
男はこう言うものに無頓着ですからね。ふふ〜ん♪てな感じでとっとと出し、開けないでというワタシを無視してせっかく出したんだからとガシガシと梱包解いてハコから出してしまいました。
それがこの子です。

何も変っていない、どこも痛んでいない、カビひとつ無い状態でした。
ちょっと曇っていた硝子を拭いたら新品のよう。
やっぱり可愛かった。
「ごめんね、久しぶりだね、綺麗ね」ってちょっと頭なでたりしたんだけど、また無頓着な旦那が「また飾ればいいじゃん」と、とっとと居間に置いてしまいました。

部屋に合わないんだけど…。
でもまたしまうのはいくらなんでも可哀想過ぎる。

お雛様の隣で、なんだか記憶してた彼女より大人びた気がする表情で立っています。
このまま居間にあるのはちょっと…なんだけど。でも近々模様替えをする予定なので、違和感ない居場所が作れたらいいなと思います。

しかし25年もしまい込んでいたっていうのに、こんな綺麗なままとは思いもしませんでした。髪もお顔も着物もつやっつやなのよね。
可哀想な事した分、大事にしてあげたいと思います。


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